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2017/08/10(トピックス)

8月の業務研修

 8月5日に福岡県司法書士会所属の前田美穂講師、小野彩加講師および梅原健講師による業務研修会が行われた。講義のテーマは、前田講師および小野講師が災害時の法律相談について、梅原講師が空き家問題対策としての財産管理人業務であった。

 前田講師と小野講師による講義においては、まず、今年福岡県と大分県で発生した九州北部豪雨を受けて行われた司法書士有志による相談会の様子について報告があった。報告書には、災害後の写真が掲載され、災害による被害の大きさを改めて知ることになった。また、実際に避難所で行われた相談会の様子や訪問する際の注意点の説明がなされた。災害発生後はさまざまな人々が行き交うため、あらかじめ身分を明らかにして行動することが重要であると説明があり、災害時の混乱した現場の様子を感じた。それから、被災者の債務整理に関するガイドラインなど、被災者の生活再建のための各種法律や制度の説明が行われた。相談を受けるときに法律や制度をしっかり把握することで被災者の生活再建の最適な方法をアドバイスできるので、勉強が欠かせないと再確認した。

 次に、梅原講師が、現在社会問題になっている空き家問題に関して講義を行った。さまざまな事情により建物が空き家となるが、その中でも倒壊の危険等があるものや著しく衛生上有害なものなどを行政が特定空家等に認定する。その空き家に対する、改善するよう指導や勧告などを行う手続き、行政が解体を行う手続きについて説明が行われた。また、実際に司法書士が行政から依頼を受けて、所有者の特定が困難な不動産について相続人調査を行った事例について紹介された。司法書士が不動産や相続の専門家として空き家問題に関与していくことで問題解決に向けて大きく前進するため、積極的に空き家問題を支援していきたいと思った。

 今回の研修を通して、自然災害の被災者への法的な支援の重要性や空き家問題の深刻さを強く感じた。司法書士として大きな社会問題の解決に少しでも関わっていくことができればと思った。

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